煩い…

べりっ、とくっ付いてきた銀時をはがす。
全く、暑苦しい。

「うう…が厳しい…」
「なんとでも言えばいい」
「おまっ…!本当に俺の彼女!?





うん、だよなこんな綺麗な奴くらいしかいねーし
なっ!(顔真っ赤)

バキッ

なんで殴るのォォォォ!!!???
ふ、ふん…
照れ隠しが痛いィィィィ!!!!

煩い!といえば黙る銀時。
やっと黙ったかあの減らず口

「なーー」
「…(やっと黙ったと思ったら)」

ぴくぴくとこめかみが動く。
はぁ、と溜め息を零して、後ろを向く。

「何だ?」
ちゅー

ドカッ!

「ぎゃあああああ今度は蹴ったァァァ!!
うるさいうるさいうるさいっ!(顔真っ赤)
「もっと可愛い照れ方してェェェ!!!」
黙れ!
「いいじゃんよー別によー」
「嫌だ!」
「何で」
「嫌だからだ!」

ふん!と顔を逸らす
だが、顔が真っ赤なので可愛い。

可愛い――――
ふ、ん
あれ、殴らないんだ(にやにや)
「…殴ってほしいか
「…いえ」

そんな趣味はアリマセン、と
銀時は引きながら拒否をする。

「大体、なんでそんなにくっ付く!」
「そりゃあ好きだから」
「好きでも其処まではしないぞ普通」

気持ち悪い。とのとどめの一言がぐさりと銀時の心にブッ刺さる。

「お前の愛は重い。お前と付き合う
ヤツは災難だな(ハッ)

「ちょっ、が付き合ってるんですけどォォ!!!
何ソレ、別れの宣言!?
「別に」

ふん、と素っ気無い態度をとる
その顔は満足感に
満ち溢れていたらしい。


「さて」
「ぐすん…ってあれ?どっかいくのか?」
散歩だ」
「…俺を慰めるとか無いわけねー

隅っこでいじけだす銀時には溜め息をつくとそこに寄っていく。

「…おい」
「…」
銀時
「(ぴくっ)何」
「買い物してくる」
「………だから?」





「今日はいろいろ買うんだ。腕が折れる。付いて来い
…!!!」
べっ別にお前が落ち込んでたとかじゃないからな!





その後に抱きついた銀時は殴られたんこぶが出来つつも
幸せそうに笑っていたそうな。

幸せの形

(…どんなに酷く言ったって好きなんだ銀時)(愛されるのは…嬉しいから)