「ねぇヒバリン

放課。
僕はいつも通り書類を応接室で片付けていた。

そこに、幼馴染のがやってきた。

「何だいというかその呼び方やめてくれる?

そう返して、湯飲みのお茶をすする。

「私、実は隠してる事があるの」
無視かよ

ワォ、僕とした事がキャラ崩壊しちゃったよ。

「で、何?」
「…………私、実は





宇宙人なの
ブホァアッ!

あっつ!お茶吹いた。
なんだブホァアッ!って。もう駄目だコレ完璧に僕のキャラとか崩壊だよ。

「元からだよヒバリン」
「その呼び方やめてくれない、
ていうかさり気に人の心を読むな

僕が吹いたお茶のせいでぽたぽたと薄い緑の水がたれているが、
気にせず続けた。


気にしろ。

「私、宇宙人なのよ」
「…またなんで」
「昨日、私ね、寝ているときにこうふわっと体が浮き上がって、外に出たのよ。
それで宇宙までいったのよ。なのに、苦しくない。





そう!これは私が宇宙人である証拠!
だって酸素が無いと一発即死☆なのに死ななかったのよ!」
………………………

それって夢なんじゃあ。

というか一発即死☆とか明るく言うあたり、
あれ、この子って腹黒属性だっけ。

「夢じゃないわ!」
だからさり気に人の心を読まないで
「私、昔から自分のうちに違和感を感じていたの。
それでね、よく空を眺めると懐かしい気持ちになったのよ」
「…」
「最初は私、かぐや姫なのかしら?って思ってたけど」
どんだけ自意識過剰なの(可愛いけど)
でも違うのよ!

びしぃ!と指を雲雀に突きつけて、は続ける。

「昨日浮いた事によって私は確信したわ!





宇宙人なんだって!
いやいやいやいや
「私には分かるわ。ミステリーサークルが出来るわけも、どうやって出来るかも
分かるの!?
星に帰ればね!
星になってしまえ

ハァ、と雲雀は溜め息をつく。

「大体、幽体離脱とかそんなんじゃないの?」
「幽体離脱で宇宙までいけるの!?」










さん、宇宙人だったんですか!?










「「…………………………………………」」

ワォ、この電波パイナップルソファの下にいたよ。
道理で気持ち悪い気配がするわけだ。

「骸?いつからそこにいたの?」
「クフフ、僕はさんがいるところには何処にでもいますよ!
君、それ何気なくストーカー発言だって気付いてる?

パイナッポーは「それよりも!
と叫ぶ。

ストーカー行為のどこが「それよりも」だ。

さん…!!!宇宙人だったなんて…!!
「(あああああああ電波が二人うぜぇ咬み殺したい)(キャラ崩壊?何それ美味しいの?)」
「いいんです!それでも僕は君を愛してますから!
「「聞いてね―よ」」
「クフフ、ツンデレですね!おっとそこのヒヨコ
君には聞いてませんよ」
「(雲雀なんだけど)」

電波なでさえもあのパイナッポーには今まで見た事も無い辛辣な顔をしている。
こう、なんかもう思いっきり見下すカンジ。
こっち見んじゃねーよタコ!みたいな(キャラ崩壊?そんなの元からだよ)。

電波同士なのに気が合わないのは何故なんだ。
ああ、同族嫌悪ってヤツか。

「ねぇ用はそれだけ?私星に帰る支度しなきゃいけないのよ
とっとと消えろ
「おやおや、僕も手伝いましょう、
特に服を片付けるのを
「(コイツ…





本物の変態だ…!!!)」

の強烈な毒舌を見事に骸はかわす。

「ちょっと待って
「なぁにヒバリーヌ
ヒバリンでいいからそれはやめろ

一つ咳をして続ける。

「大体どうやって帰るのさ」
今日の12時にUFOが来るわ!
UFOをしっかりユーエフオーって言ってるのにイラッときたけど、
そもそもそんな時間にやってくるのは変態だけだよ」
「クフフ、が迎えに来てほしいのなら僕が迎えに行きますよ!
こんなカンジのヤツが出るから
「クフ!?」

はいじけて、両手の人差し指をくっ付ける。
というかパイナッポー、何気に今さん」から「」に呼び方変えたよね?

はうっすらと大きな瞳に涙を浮かべて
叫ぶ。

絶対に私は宇宙人だもん!
「ごめん、シリアスシーンなつもりだろうけど、前のほうの会話でソレも打ち消されてるから
それでも僕は!
テメェはノるなパイナポー

電波にイライラしてきた。
駄目だなカルシウムが足りない。

私はっ…!遠い日の記憶に残ってるの!
ピンク色の地を踏む私が…!!!


まだ続けてたの?ていうか故郷の星はピンクなの?

僕は…!君とずっと一緒にいました!

君が言うとストーカー告白にしか聞こえないから

「…………違う違う違う!信じたくないよッ…!!!
私は…うちゅうじ…



ガバッ!

「(ええええええええあのパイナッポー何僕のに抱きついてるの!)」
「僕は…が宇宙人でも…何であろうと」
「む…くろ」
好き…なんです
「(!だまされるな!お前のコントにノってるけどさりげなく顔が崩れてる!
どさくさに紛れて本気の告白してるから!)」
「じ…つは」





わろっせーい!!!!





ゲシッ!

グフッ!

あーあ、ついつい蹴っちゃったよパイナッポー(満面の笑み)。

、気をつけないと、
あれ本物だから(本物の変態)
「うん、ごめんありがと」
「いいよ、ほら、もう帰るよ?」
星に?
「…………家に
「…やっぱり私宇宙人じゃないよ!
ヒバリン、ハンバーグ食べたい

「いいよ。宇宙人じゃないなら」

I passed in Mars and the planet space
(私は火星と惑星空間を通り過ぎました)

次の日、血まみれの宇宙人が見つかったらしい。
パイナップル頭をした…ね。