「ラビ〜!」
「…あれ?何かの幻覚が見えるさ…」
「ラビッ!」
「…!?」
*
「なぁんだ〜。もう任務終わっちゃったのか」
応援に来たのに、と唇を尖らせるは可愛い。
ホント可愛い。
実ははラビの彼女だったりする。
回りには内緒だけれど。
「ま、安全にこした事は無いかな!
帰ろうか!」
ぎゅう、とラビの手を握って、は歩き出す。
「え、ちょ(手!手!)」
は気にした様子も無く、淡々と歩く。
は意外と背が高い。
アレンなんか、身長を気にして牛乳を飲んでいたはず。
でも残念だったさ、もうオレの彼女だもんねー。
が
今までキスしたことが一度も無い。
いや、キスするのが恋人同士ってワケじゃないけどさ、
やっぱり、こう、ほら
あー、やっぱり好きだから!
「〜っ」
「?」
は一人もだえているラビを首を傾げてみる。
「どうしたの、ラビ。頭痛い?」
「へっ!?あ、ああなんでも無いさ」
…まともにの顔が見れない。
視線がの目から下へと下がってしまう。
「!前向け!」
「え、ええ!?」
「いいから!」
「え、どうしたのラビ!私の顔になんかついてる!?」
いや、いつもどおり可愛いお顔デス。
「お願いさ!」
「わ、分かった…」
ラビはふぅ、と息を吐く。
「ねぇ、ラビー」
は前を向いたままラビに問い掛ける。
「浮気しなかった〜?」
「ぶっ!」
「…その反応は
もしかしてしたの?」
「いやっ、誤解さ!」
「…なんかますます怪しい」
ラビの焦る様子を横目に、の顔は悪戯っぽく笑っていた、
そう、わざとそう言葉をかけていたのだった。
「別に、綺麗なお姉さんが居たとかじゃなくて!…じゃなくて!」
「…」
…なんか。
本当に浮気してるんじゃ…(そう思えてきた)
ハッ!いけない!
話題変えよう!
「「ラビ/」」
…ん?
「何?ラビ」
「いや、こそ何?」
「いや、ラビ先いいなよ」
「いいって、先に言えよ」
………
「「ぷっ!」」
同時に噴出す。
「いつまで言い合ってるつもりだろうね、私たち」
「そうさね」
くだらなくて、おかしくて。
「ねぇーラビさん」
「なんですかーさん」
ふざけた会話。
「私の事好きですかー」
「はーい」
「愛してますかー」
「はーい」
「浮気してますかー」
「はーい」
「…え」
「っじゃねぇさ!間違えた!」
「ふふ、分かってるよ〜」
握る手に力をこめて。
「うさぎさん」
「…ウサギってオレの事?」
「うん(きっぱり)」
「即答さね…」
駅のホームが見える。
「貴方のながーい耳は、私の声が聞こえてますか?」
「…聞こえてるさ」
「貴方の赤ーい目は、私が見えてますか?」
「見えてるさ」
「貴方の小さな口は…」
ちう
”私と喋って、私の名前を呼んで、私とキスしていますか”
YESorYES?
(…もちろん)