「ねーぇ!しりとりしましょっ!」
「え…(また唐突な)」
私が有希ちゃんから薦めてもらった本を読んでいると、
ハルヒがきらきらとした目でこちらを見ていた。
しりとりしようぜ!
「何で?」
「なんとなくよなんとなく!ほら行くわよ!
コスプレ!」
ハルヒがそう嬉しそうに叫ぶ。
「なんでいきなりコスプレ!?
普通しりとりのりとかじゃないの!?
…まぁいいや蓮華」
そのとき椅子に座って黙々と読書していた有希ちゃんが
ぽつりと呟いた。
「…芸能」
「え(有希ちゃんもやってたんだ)」
ハルヒがくるりと方向転換して、お茶を配っていたみくるちゃんにびしっと指を指す。
指さしちゃいけないんだよ。
「う、ね!ほらっ、みくるちゃん、う!」
「えっえぇぇ〜?海!」
「まともだ…」
ちょっとほっとした…。
「み、ね!キョン!み!」
「はぁ!?」
「うん、まぁそれが普通の反応だよね」
ごめんよ、キョンくん、と言うと…お前も苦労人だなといわれた。
「み…ミルク」
「ブハッ!」
「なっ」
「ご、ごめ…可愛くてさ…」
ついつい噴出しちゃったよ。
あーあ汚い。
「く、ね!古泉君、く!」
「くですか…」
「なんでアンタはそんなに準備万端なの」
「く、苦しみ!」
「無視かよ。そしてお前さり気に黒いな」
次は私ね!とハルヒが張り切る。
「み、みくる!」
「「…いや、人名はなしでしょ/だろ」」
あ、キョン君とかぶった(声が)。
「んもー!」
「もーって…それがルールなんだからね」
「じゃあみ、耳!」
「最初からそれいったらよかったんじゃないの?」
とりあえず次は私か。
「み、み、水!」
「…頭脳」
なんていうか有希ちゃんの頭脳に乾杯。
「う?」
「またみくるちゃんうだね」
「ほぇぇ〜!えと、えっと、う、うなぎ!」
「ウナギ!?」
な、なんか…(違和感が)。
「ぎ、ギター」
「普通だね」
「悪いか」
「いやいやいや」
寧ろありがたい。
「あ、ですか?それともた?」
「ハールヒ、どっちにすんの?」
「うーん、そうねぇ、たにしときましょうか!」
「だって」
「じゃあ、田んぼ」
にあわねー。
「ぼ、帽子!」
「し、視聴率!」
「…爪」
「め、メール!」
「る?る、留守!」
「す、すき焼き!」
これ、いつになったら終わるのかなぁ。