「お、お邪魔します」
「うん、どうぞ入って入って!皆待ってるから!」

今日は、ツナくんの家にきている。
クリスマスパーティーを、やるからだ。

ツナ君の部屋に入ると、ハルちゃんや京子ちゃん、後京子ちゃんのお兄さん。
後知らない人三人…。

「こ、んにちは」
「おっ、来たのなー」
「山、本くん、こんにちは。ここ、座っても、いい?」
「いいっていいって、そんな遠慮すんなよ!」
「おい!ここお前の家じゃねぇぞ!」

割って入ってきたのは獄寺くん。

「え、え…だ、駄目だったかな…」
「(うっ)べっ、別にに言ったんじゃね―よ」
「そーそー座ればいいって!」
「お前はくつろぎすぎなんだよ!」
「じゃ、あ、お言葉に甘えて…」

山本くんと獄寺くんのに座ると山本くんが頭を撫でてきた。
??なんだろう?
それにしても手、おっきいな。

「へへ」

あ、ちょっと笑いがこぼれちゃった。

「(可愛い…)あっ、そうだ、ちゃんに二人の事紹介してなかったよね?」
「ふぇ?」

ツナ君が私にそう問い掛ける。あの、知らない二人かな?

一人は、金髪の人。
もう一人は…なんかツナ君と兄弟みたいだ。

「えーと、バジル君とディーノさんって言うんだ」
「ディーノっつうんだ、よろしくな!」

金色の髪に似合う笑顔の人…ディーノさんは大きな手を差し出してきたので、
私も手を出した。

「え、と、、って言います」
「照れてんのか?可愛いな!」
「えっ」
「ばっ、は照れやすいんだよ!」

う…獄寺くん、それもどうかと…

ついついディーノさんに可愛いといわれて照れてしまった。
顔、熱い…。

「拙者はバジルといいます!」
「(拙者…?)よ、ろしくね、バジル、君?…君で、いい?」
「別に呼び捨てでも構わないですよ!」

か、可愛い…男の子だけど。
ちょっと変わった喋り方だけど、仲良くなれそう。

「そーいや恭弥ももうすぐ来るぜ」
「なっ!?ヒバリさんー!!??」
「雲雀、さん、来るんですか?」

ディーノさんが言った言葉に、ツナ君は青褪めていた。

「おー、なんかが来るって聞いて、来る事にしたらしいぜ」
「?」
「(ちゃん…!!)」

雲雀さんには、一回絡まれてたときに助けてもらった事がある。
えへへ、雲雀さんは優しいから好きなんだ。

ちゃん!」
「あっ、京子、ちゃん!」

ついついディーノさん達と、話していたりとかしたから、
京子ちゃん達に、声をかけるのを、忘れていた。

「ご、ごめん、ね!」
「いいんですよ!」

ハルちゃんが笑う。

「え、と、そちらの、人は?」
「ビアンキさんです!」

ハルちゃんがそう言う。
髪の長い綺麗な人だ。うわぁ、美人さん…。

「ビアンキよ、よろしく」
「よ、ろしく、お願い、しま、す」
「ふふ、可愛いわ。真っ赤よ」
「(うわ、ぁ)」

恥ずかしくて、顔から火が出そうだ。

手を頬に当てて、温度を冷まそうとした。
すると、膝に何かの感触。

「あ、リボーンくん…」
「ちゃおっス」
「あ、こんにちは…」

リボーンくんだった。
えへへ、可愛いな。

その時だった。
ツナ君の部屋の窓が開いて、冷たい風が入ってくる。

「やぁ」

雲雀さんでした。

、会いに来たよ」
「え、えっと…お久しぶり、です、ね」
「うん」

そのまま靴を脱いで雲雀さんは入ってきた。
そして私のほうをじっと見る。

じっと見られると…恥ずかしいなぁ。





ちゅ





「ふぇ!?」

おでこに柔らかい感触。
ひば、雲雀さんはニヤリと笑って、こう言った。

「メリークリスマス」
「あ…は、い」

おでこを押さえる。顔が、熱い。
沸騰しそう。

「おい、ヒバリー横取りすんなよなー」
「ふわ!」

後ろから、山本君、が、私を、抱きしめる。

「(ムッ)は君のものじゃないんだけど」

とりあえず、離してもらって、私のせいみたいなので
一つ謝って、京子ちゃんたちのところへ。

、あんたもやるじゃない」
「?」

花ちゃんが、私をひじで小突いた。
良く分からないが、笑っておこうかな。

「ランボさんだもんねー!」
「あっ、ランボ、ちゃん!」

花ちゃんはランボちゃんが近寄ってきた事によって
去っていった(子供が、苦手らしいから)。

ー!ランボさんと遊ぶんだもんね!」
「う、ん」

ひょい、と抱き上げると、嬉しそうにする。
ふふ、私も楽しいよ。

!」
「ふぇっ!?」

びっくりしてランボちゃんを落としてしまった。
ランボちゃんは泣きながらどこかへ行ってしまった。ごめんね!!

「あ、さ、さがわ先、輩」
「む、驚かせてしまったか」
「あ、い、え、すいませ、ん」

まだ少しどくどくとなっている心臓を押さえる。

「悪かったな!食うか?」
「あ、ありがとう、ございます」
「うむ!」

私に渡してくれたのはクリスマスケーキ。
白いお皿にケーキとフォークがチョンとのっていた。

口に入れると、甘味が広がる。
ラ・ナミモリーヌのかな。

「…へへ、おいし、い」
「…」

突然、笹川先輩が手を握る。

「?」
「おお、すまん、つい握りたくなったものでな!」

笹川先輩、やる事は滅茶苦茶…とはいかないけど、笑顔がとっても暖かかった。

そしてそのままケーキを隅っこで食べていたのだけれど、
足に何かが擦り寄ってきた。

「?」

見ると、黒猫が。
…可愛いな。

「君、どこから、入ってきたの?」

目の片方が赤で、六と書いてあった。
私のずっと前に知り合った友達と似ている。

「へへ…骸さんにそっくり!」

そう言うと猫もにゃーと鳴く。
骸さんとは、ずっと前に黒曜で迷子になっちゃったときに
道を教えてくれた人だ。

すると突然、猫は窓のほうへ行きたがる。

「?、?」

私はわけもわからず窓のほうへ行くと、男の子たちが二人歩いていた。
あ、見覚えがある。

私はこっそり抜け出して、外へ行った。

「犬、ちゃん、ちく、さ!」

こちらに気付いた二人。
犬ちゃんはこっちにやってきた。

ー!」
「わ!」

今日はよく抱きしめられるなぁ。そう思いながらふふ、と笑う。
顔が赤いけど、もう慣れっこだ。
そのとき、私の抱いていた猫がにゃーと鳴く。

「あれ?猫れすか?」
「う、ん」
「…犬」
「あ、ちく、さ」

千種は犬ちゃんを引っ張ってこそこそと話していた。
そして犬ちゃんはこちらを振り向く。

、今日はオレらかえりまふ!」
「え、もう?」
「あ、あとその猫、オレらのれす」
「あ、そう、なんだ」

はい、と渡す。よかったね、の意味をこめて笑った。

「じゃあ、ね」
「はいれす!」
「…じゃあね」

二人がいなくなって、私は部屋に戻った。

「あ、殿」
「バジ、ル…くん」
「っふ。いいですよ無理しなくて」
「ご、ごめ、ん」

ついついくんを付けてしまう。
そしたら、バジル君に笑われてしまった。

「外に行ってたんですか?」
「う、ん」
「手、冷たいです」
「わ、」

手をぎゅう、と握られる。

「あ、たかい…」

へへ、と笑うと





ちう





「ふわっ…」

おでこに二度目のキス。

「先ほど、雲雀殿にされてたみたいなので」
「は、はう…」

体温が上昇する。
さっきから熱い。

「わ、私飲み物とって来る…」
「はい」

くすくすと笑うバジル、くんに私はもっと赤くなった。

「あ、ツナ、くん」
「あ、どうしたの?」
「飲み物、ほしくて」

そう言うと、ツナくんの隣にいた獄寺くんが飲み物を渡してくれる。

「ほらよ」
「あ、りがと…へへ…」

コップに口をつけてこくこくと飲む。

「ごめんねちゃん、大勢になっちゃって」
「うう、ん、楽、しい」
「(うわ…)…可愛い」
「へっ!?」
「あっ、いやっ、なんでも無い!なんでも無いから忘れて!」

私もツナ君も真っ赤になってわたわたとする。

そんな中、ディーノさんの声が響いた。

「雪、降ってきたな」

外に出ると雪が降っていた。

「わぁ…綺麗」
「そう?のほうが綺麗だけど」
「ひっ、ひば、り、さん」
「ははっ、顔真っ赤だぜ」
「ディー、ノさん、まで」

私は真っ赤になる顔をごまかすために上を見上げた。










”来年も、こんな、クリスマス、できるよね”










Happy Xmas!
(きっと、大丈夫)