「うっへへーいお花見!お花見!」
「…煩い
「クフフ可愛いですねー」
はい骸さん黙れー(笑)
クフ…フ…(ズーン)
「ぎゃはは!思いっきり落ち込んでるれす…!!





……………ヒッ!
「クフフ…?犬覚悟してくださいね…?(にっこり)
ギャン!
…犬が…」
「めんどい…」
「ん?いいのいいのほかっときな、それより髑髏ちゃん隣にすわんな!」

お花見に来た黒曜ご一行。
何時にもまして騒がしい様子。

それにしてもひらりひらりと舞う薄紅色。
はかなく、盗みたくなる気持ちも良く分かる。

が、こちらは花より団子のようで。

「てぃくさー!」
「やめてくんない…その呼び方」
「いいじゃん!それよりお弁当!」
「そうれすよー!早く出せこのムッツリ!」
「俺はムッツリじゃない……………………オープンだから
「「タチ悪っ!」」

と犬はツッコミをした後(まぁ良いか…)と自己完結してご飯に手をつける。

「うまっ、から揚げうまッ!美味しいね犬ちゃん!」
「ふへー!やっぱりメガネはメシつくるくらいしか取りえないれすね!」
犬は能天気しか取りえないね
「なんらとー!」
「まぁまぁ、落ち着きなさい二人とも」
「らって骸さん!このもっさいメガネが!」

「髑髏ちゃん美味しいねこの卵焼き!」
「うん…美味しい」

桜の花の下、喧嘩するもの、仲介するもの、ほのぼのするもの…

「あっ、そうだ、骸さん!」
「!クフフフフフフなんですか
キモい。あのさーカラオケやりたい!」
用意してきます!」
「有難う骸さん、大好き!3分ね!

会場を抜け出して目にもとまらぬ速さで去っていく骸。
彼の頭の中には「キモい」が排除され「大好き!」が置換されていることであろう。

「桜きれーい髑髏ちゃん、はい!ほら、髪にやると可愛い!」
「わ…ありがとうにも…」
!そんなブスほっといて俺たちと花見するれす!」
「おまっ、髑髏ちゃんはどう見たって絶世の美少女だろーが!
みろ、桜が何時にも増して綺麗に見えるだろ、白い肌に映えて!

変態臭い
「うっせティクサ!よおしティクサにもやってやる!」
「はっ!?ちょ、やめ
良いではないか〜良いではないか〜(笑)
「「()」」

千種を押し倒して桜の花を髪にさそうとする
危ない絵である。

ここに骸がいれば
!僕にも!」などといっている事であろう。

「ギャハハハハ!千種かわいい!」
「ほんとーれすね!(笑)」
…(怒)

千種を指差して笑うと犬。千種の顔に浮かぶ青筋には気付いていない。

!持ってきました!」

と、ここで骸がカラオケセットを持って登場。

「わーい、髑髏ちゃん、デュエットしない!?」
、なら僕と!
「え…私…ちょっと歌苦手なの…」
!僕と!
「じゃあ犬ちゃん!やろ!?」

「いいれすよー」
!!





うっぜぇぇええええ!!!





ドゴォオオオ





骸のみぞおちに決まるのつま先。
メリ、という音は気のせいだと信じたい。

グ…フ…
「ふーっ、さて、何歌う!?」
「(最恐だびょん)そ、そうれすねー
の好きなのでいいれす!」

んじゃあUVERWORLDのSHAMROCKうたう?と
あ、それ知ってるれす!と返す犬。

「んじゃあ次エルレ歌いたいなー」

「…グフッ…千種…」
「(もう回復したのか…)骸様」
「僕も…と…シたいですねぇ…
「()デュエットですか…」
「当たり前でしょう!(カッ)」
「…(めんどい)」

目を見開く骸に小さく溜め息を零す千種。

「あー歌った歌った!ねぇ千種お水ちょーだい!」
「お茶じゃなくて?」
「水がいいー!」
「はいはい…」

とぽとぽと水筒から水をついで渡す千種。

「あ、僕にもください」
「柿ピー!俺にも!」
「分かったから」

2人にコップを渡し3人がそれぞれ飲む。
と、





ブッ!





「…何、行き成り噴出して汚い」

そう顔を歪め言うのは千種。

「ちょっ、千種!これ、酒!

はコップを指差してそう言う。

は?

渡されたコップに指をつけて舐めてみる。
後ろから聞こえた「僕のの飲んだものに口をつけるんじゃありません!
という声は無視して。

「…本当だ」

元々歪めていた顔をもっと歪め、にコップを返す。
が、


コン


「ちょっと、おとし…た…

コップを落としたのほうを見ると。

へへ〜千種あ!キスさせろ!

ベタに出来上がっていた。

「…ちょっと飲んだだけなのに
「何いってんのぉ!とりあえずキス!キス!
なっ、!僕にしてください!って犬!離しなさい!
へへ…骸しゃん…

千種に詰め寄る
それを止めて自分にキスしてもらおうとする骸、その骸の足に絡みつく犬。
不思議な光景である。

「…千種、どうしたの…?」
「…髑髏」
「あっ!どくっちゃん!へへ、





ちゅう





リップ音を響かせ髑髏の額にキスをお見舞いする
髑髏は顔を真っ赤にして額を押さえ、その場に座り込む。

あああああ
「骸しゃーんうるさいれすよー」
ちょ、骸様煩いです」
黙りなさい犬!
ああああああああ何でクロームにするんですか!僕に!
ああ?

ふらり、と骸のほうを向く
そしてきっぱりと断言したのだった。










だって髑髏ちゃんのほうが可愛いしお利巧さんだし頑張ってるもん

その後ヒック、としゃっくりをした後、
桜舞う中はばったりと倒れたのであった。

えんじょいんぐ
しーいんぐ
ちぇりーぶろっさむ

(後日、以前犬が水の代わりに酒を入れて悪戯したと言う事が判明しました。
本人は忘れていたらしいです。)