「私のニーソックスが前日無くなりました。
…出・せ?(にぃっこり)」
「…知りません(目線を逸らす)」
「…
嘘付けー!!!!」
私のお気に入りのニーソックス…赤と黒のボーダーのアリスデザイン…
「出せェェェェェ!!」
「嫌ですゥゥゥゥ!!!」
「盗んだって認めてんじゃねーか!」
取り合えず追いかけっこが始まった。
*
「犬ちゃん!ここら辺でパイナッポー見なかった?」
「ぱいなっぽーれすか?」
「うん」
「…ん〜見てないれす」
「そっかありがと!」
私はソファーに座っているちくに話し掛ける。
「ちく!パイナッポー見てない?」
「…骸様?」
「うん」
「…見てないけど」
「そう」
全く何処へいったんだ。
その時千種と犬はこそこそと話していた。
「(なんで釘バットもってんの?)」
「(さぁ?どうせ骸様が何かしたんでしょ)」
千種大当たり。
「ちっ。何処よ!」
*
「…さぁ観念して返せ」
「…嫌です」
「てんめー!この野郎!この期に及んでまだ粘るか!」
「当たり前でしょう!」
釘バットの先には血液。
ちなみに骸の頭部からもだらだらと血は流れている。
「大体アンタニーソックスって!
どんだけマニアックなのよ!
変態!」
「(ぞくぞくっ!)いいじゃないですかニーソックス!妄想が広がるじゃないですか!
絶対領域とか!」
「ウゼェェェェェ!!!」
「ウザくないです!大体はSですか!?
僕もSなんですが…クフフが望むならMにもなれますよ!SMプレイしましょうか!」
「話逸らすな!つーかお前本当にマニアックだな!この変態!」
「誉め言葉です!」
「しまったァ!」
取り合えずは溜め息を吐くと
「…もういいや。新しいの買う」
「そうですか、そうしたらいいですね」
「お前のせいだよ!」
「まぁどっちにしろまた盗みますけど」
「予告すんなァァァァァ!」
とりあえず苛付いたのでもう一発釘バットで殴りました。
てへ☆
*
とんとんとんとん。
「…」
今は千種とご飯作ってるんだけど……
…なんていうかニーソックスが気になる。
きっぱり諦めたはいいけど、アレは無いデザインだったし…
もう履き慣れてたから…。
「気になる?」
「…まぁ」
どうせあの変態の事だから…否、考えるのやめよう。
「…やっぱり」
「?」
「取り戻しに行く!」
*
「さぁ返せ!」
「嫌だとさっきも言ったでしょう!大体諦めたんじゃなかったんですか!」
「やっぱり返して欲しいの!」
骸の部屋のドアの前で通せんぼする骸を押しのけ、勢いで部屋に転がり込む。
「あっ!」
「ふっ」
部屋は意外と綺麗だった。
ふむ、変態にしてはいい趣味だ。
「どこだ〜?」
置いてあった棚の引出しを引いてみた。
ら、
「ひいいいいぃぃぃ!!!!」
ぬ、盗み撮り写真が。
…ここまで来るとなんかキモい。
「なにアンタとってんのよ!」
一枚掴んでぴらりと骸の目の前に突きつける。
「ああ…それは一番いいショットですね」
「は!?(写真を見て)………(絶句)」
とりあえず、ロープで縛って殴った。
「クフフ…束縛プレイですか…ガッ!」
「喋んな!」
とりあえず、腹を蹴って転がしておいた。
「ハァハァ」とか聞こえるけど気のせいだな。うん。
「ここかな」
クローゼットっぽいものを開ける。
ぼたっ
「…!!!あ、あたしのキャミ!?」
「クフフ」
「てんめーさっきからマニアックなんだよォォォォォ!!!」
キャミとかニーソとか!
でも良く見ると…
「あ、あたしのニーソックス…」
私はアリスが大好きで、それ系の服は多い。
さっきのキャミだってトランプ柄。
「うわぁぁぁ!!!あたしのニーソックスゥゥゥゥ!!!(感涙)」
やっと出会えた、
私の大好きなニーソ!
抱きしめると早々に骸の部屋を出た。
あ、勿論縛ったまんまでね☆
*
次の日、手に痣のついた骸がやつれた顔で
起きてきたけど、私は何にも知らないって顔してた。
アリスの御乱心!
(私を怒らせると怖いんだから!)