「よーししおり行き渡ったな!中本ー配られた途端に色塗らない!」





手には水色の冊子。

…もうすぐ夏休みれす。
そして、なんと臨海学校がある!はしゃぎすぎたら柿ピーに怒られた。
全く、あのもっさりメガネはこの嬉しさはわかんないんれすかねぇ?

「えーとアバウトに…1日目が海での体験だな…んで、夜中に肝試し」
「先生、泳ぐのは?」
「あー…?っと、3日目だな。ついでに夜花火あるぞ。
2日目は…水族館いくらしーぞ。んで、物作り。4日目はまぁ最終日だから午前中はごちゃごちゃしてるな。
午後から自由行動だな」

自然とクラスの中がざわざわと騒がしくなって。
オレもぐる、と後ろを向いて骸さんに話し掛ける。

「楽しみれすねー!」
「クフフ、そうですね」

そう笑いながら骸さんは前に居る…………先生に顔を向ける。
…骸さん、笑ってる。楽しそう。

いつものクフフ、じゃなくて、微笑む、っていうんれすか?
そんな感じ。

「骸さん?」
「ああ、なんですか?」
「班同じがいいれすね!」
「そうですね。確か先生が自由に決めるって言ってましたよ」
「マジれすか!」

よっしゃ!柿ピーも入れよう。
これだからは好きなんれす…まぁ、他にも好きなところある…と思う。
ちら、とのほうを見ると、は冊子から視線を外し、何か言おうとしてた。

「よし、じゃあ班決めするぞ!」



夏休み!
「うまいもん出るんれすかね?」「クフフ、どうでしょう?」