「…、…」





屋上から去っていった骸を、俺は呆然と見ていた。
飛行機が遠ざかっていく音がして、はっと我に返る。

「な、何だったんだ……?」

誰に問い掛けるでもなく、呟いた。

何か自分は気に障るようなことを言ってしまったのだろうか。
何か、押し付けがましかったのか。





「…」





『ごめんなさい』





脳裏を馳せる残像。
こめかみを押さえて、上を見上げた。





空があるだけだった。





「……一方的に謝られても、」





分からないぞ、骸。

とある教師の疑問
……頭が少し、こんがらがる。