「…おや?、何処へ?」
「…学校」
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朝、骸が目を覚ますと(雲雀はまだ寝ている)
がかわった制服を着ていた。
「学校、ですか」
「…そう」
は指を指す。
その先には朝食。
「ああ、分かってますよ」
「……ならいい」
はスクールバックを持つと、
玄関へ向かう。
そしてローファーを履く。
「…いってきます」
「いってらっしゃい」
骸はにこり、と笑う。
もちろん、は無表情のままだった。
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「ねぇ!」
「…何」
学校に着き、が本を読み始めると
ハルヒがやってきた。
は仮入部、と言う形でSOS団にいる。
というより、幽霊部員に近い。
「眼鏡はずしてみる気無い!?」
「……無い」
「んもう!素っ気無いわね!
いいわ、私がはずしてあげる!」
と、そのとき溜め息をつきながらやってきたキョンが慌てて
ハルヒを止める。
「おまっ、何やってんだ!」
「ちょっとキョン!離しなさいよ!」
キョンはハルヒの両手を持ち、やめさせる。
「大丈夫か、」
「…大丈夫」
「…」
ハルヒはさも面白くないと言うようにその光景を見る。
「キョンは見たくないの!?の素顔!」
「うっ」
「絶対可愛いわよ!まぁ胸はぺったんこだけど…」
「お前、さりげなく酷いぞ」
は無造作な髪型だ。
前髪は少し長め。
眼鏡は至って普通の黒縁眼鏡。
と、キョンとハルヒが言い合っていると、チャイムが鳴った。
「…まぁいいわ。ねぇ、今日はミーティング来れる?」
「…今日は用事がある」
「そう。ならまた今度きなさいよね!」
ハルヒはそう言うと自分の席に戻っていった。
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昼休み。
みくるはのいる教室に来ていた。
「あ、さん」
「…でいい」
「あ、そうでした。それで、あの、ご飯一緒に食べませんか」
「…友達」
「今日は、友達お休みしちゃって」
「…そう」
は鞄からお弁当箱を出し、
みくるのほうに向かう。
「外でいいですよね?」
「…いい」
みくるとは割と仲がいい。
は口数が少ないがそれでも会話は成立していた。
「わぁ、ちゃんのお弁当美味しそうですね、
自分で作ったんですか?」
「…作った」
「すごーい」
は無表情でおかずを口に運び、
みくるは楽しそうに話し掛けていた。
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「…、帰るのか?」
「…帰る」
「そーかい。じゃあな」
「…じゃあ」
無機質な声のままはキョンに別れを告げると、
靴箱へと歩き出す。
そう、今日からは待っている人がいるから。
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がちゃり、とドアを開け、靴を脱ぐ。
「あ、おかえり」
恭弥と骸が出迎える。
「…ただいま」
はゆっくりとそう言った。
鞄をおろしてこたつに座り本を読み出す。
骸はこそりと雲雀に話し掛ける。
「…学校でもあんな感じなんですかねぇ」
「そうなんじゃない?だってはしゃいでるとか想像できないし」
確かにそうだ。
骸はふと、に問い掛ける。
「は何か部活とかやってないんですか」
「…SOS団」
「は?」
雲雀が不思議そうに問い返す。
「世界を多いに盛り上げる為の涼宮ハルヒの団」
「「…」」
骸と恭弥は顔を見合わせ、頭にクエスチョンマークを飛ばしたのだった。