「汗だくだくだもん 暑いよ!ヒバリさん」
「ちょっとセクシーコマンドー外伝 すごいよ!マサルさんみたいに言うのやめてくれる?」
「そんなはっきり言う人始めてみたよ、すごいよ!マサルさんでいいじゃん
てかヒバさん知ってるんだね」
「まあね」
「そんなところでえばられても」
「OTL」

ただいま応接室現在の気温35度。
ちなみにクーラーは故障中。
このまま肉まんみたいに蒸されるんじゃね?的状況に雲雀恭弥とはいた。

「もーやだ」
「なら帰りなよ」
「やだーヒバさんと一緒に居たいー」
「……今にキュンってした」
「ヒバさん頭可笑しい」
「うん、知ってる」
「(暑さで頭に虫でもわいたのかな)」


キュンとしたと言って胸を押さえる雲雀とそれを白い目で見る

異様な光景である。

「ああああ同人誌読みたい」
「…あの破廉恥なヤツ?」
「…ヒバさんそんな顔を赤くしなくてもいいじゃないの」

少し前、の部屋に雲雀が入ったとき、見つけてしまったのだ。
お菓子の料理本のカバーがしてあるBL同人誌を…

「そしてその時ヒバさんが純情だとも知った…」
「何いってんの」
「別に?」

は視線をずらす。

「暑い。暑すぎる」
「うん」
「ずっと前そんな状況で同人誌読んだら鼻血でた」
「じゃあ読みたいとか言うなYO!」
「なんかヒバさんキャラ違う」
「何いってんの君、咬みころちゅ、あ、噛んじゃった」
「ホントに咬んだよ」
「別の意味でね」
「…何これどっちがボケでどっちツッコミ」
「僕がボケがボツケッコミ」
「ボケと突っ込み融合させなくても
それじゃあケツにつっこんだみたいになるよ」
「なにいってるのきみ!」
「そんなに赤くならなくてもてか何を突っ込むか言ってないんだけど」
「言わなくていいよ言ったら殺すよ」
「咬み殺すんじゃないのか」

赤い顔の雲雀と白い目の

もはや紅白歌合戦である

「あーもういいや馬鹿と話すと馬鹿になる」
「それ僕の事?」
「そうですが何か」
「えー」
「あ、ヤベしゃべっちゃったよ」

しゃーない、と言ってはソファーに寝転がる。
ちなみににズボンをはいているのでいちご100%のようなことは起こらない。

「ちょっと、」
「これは独り言です、喋らないように寝ますおやすみなさい」
「完璧会話になるよそれ」

雲雀のその言葉を無視してはおやすみ三秒で寝た。

「早っ」

雲雀がゆっくりと寝顔を覗き込むと寝ていた。
意外と可愛い。
そう思いながら雲雀は高鳴る胸を押さえながら
の顔に自分の顔を近づける。





後、数センチ。





唇が―…










ゴチン!

「あだっ」

重ならなかった。
がいきなり起き上がったのだ。

「だー!!暑い!」
そうは叫ぶと雲雀を見て、ぴたりと動きを止める。
近い。
ものっそい近い。

「ヒバさんキスしようとしてたとかそんな甘酸っぱい少女漫画染みたことしようとしてた?」

雲雀は真っ赤になり口を押さる。
その反応を見たはにやにやする。

「ご、ゴメン!」

逃げ出そうとした雲雀の服の裾をが掴む。

雲雀は驚いたように勢いよく振り向く。





グイッ





雲雀のネクタイが引っ張られる。





ちう。





「ちゃんとしなよね!恭弥!」

「!」

はにかっと笑う。
あまり呼ばれたことの無い名前。
雲雀はそのまま顔を赤くして

なんか僕が幸せにしてやるー!!!」

と捨て台詞を吐いて応接室を飛び出していった。





「ヤバイあいつメッチャカワイイ」





はキラキラとした目で雲雀の出ていった扉を眺めていた。
しかしこの後1週間雲雀は姿を見せなかったのだった。

ちょっと、
  遭難ですか。

(ガラッ)(あ、ヒバさん)(!)(どうして一週間学校こなかったんですか?)(…恥ずかしかったからだよ!)(…かわいい)





おまけ

「なんていうかヒバさんあの時積極的だったな〜
夏だから盛ってたんかな」

は雲雀がいなくなっても
応接室でのんびりとお茶を飲んでいたのであった。ちゃんちゃん。



07.08.26 Summer!