しゃあああ!(何)

Her changeable life
〜彼女の変わった生活〜

「「…っ!」」

私の顔は今泣きそうになっているけれど
おもいきり喜びそうになっているかもしれない。

何とも言えないこの気持ち。

ディーノと顔を見合せるとディーノもそんなカンジの顔をしている。










やったー!

パン!

ディーノと両手を合わせる。
着いたのだ。
着いたのだよ………!!!!!!!!!!!!!!!(泣)

「あ〜っ!」

嬉しい。嬉しい。嬉しい。

何か達成すると気持ちいいよね!
ヒャッホウ!(はしゃぎすぎ)





ディーノ!





ふひぃ!

あ、二度目☆

ちょ、もう驚くからやめれ!
そう思って振り向くと、





「ロマーリオ!」





えええええええ!!!!
ちょっ、おま、

私が言おうとしたのに!(そこか)





ディーノの馬鹿!
はっ!?

感動の再会中に馬鹿と言われたディーノが私のほうを向く。
チクショー!

「坊ちゃん、そちらは?」
「あ、どうも、って言います。ディーノの友達です」

お辞儀をしてディーノにねーっ?と首をかしげると
きょとんとしてから「ああ!」と同意。

あああああ可愛いから許しちゃう!(やめろ)

「どうも。そういやあ何で坊ちゃんがここに?」
「そ、それは……ほら、いわゆる記念日ってやつだよ…なあ!」
「(私に振るなよ!)あ、そうなんです」
「はぁ……」

ディーノおま、私に振るな!
焦っただろうが!


…まぁ、いいや。

それにしても、と周りを見渡す。

綺麗な街だなあ…
うん、こういうのいい。

微妙に潮の香りがする。気がする。(どっち)

それになんかホッとしたよ…ここまで来れて。
もう何か安心してどっと疲れちゃったよ…
何か微妙に体重いしね…ははは。




















さて。今私はディーノに手を引かれています。
美味しい状況?(違)

残念ながら少女漫画的スキルは持ち合わせていない
です。


きゃっ!とかいった方がいいのか。(結構です)

「ちょ、ディ」





ギイッ





私の声は古びた扉の音にかき消された。

人の話を聞いてくださいディーノさんよ…!!!!

ディーノとロマさんが話し終わった後にディーノが
「そうだ腹減っただろ?おいしいピッツァのある食堂があるんだ、
いこーぜ!」と
半強制的に私の手を引いて少し早めに歩きだしたのである。
ちなみにロマさんは微笑ましくそれを見ていた。
いやいや、止めようぜ。

「ディーノ?あら、ディーノじゃないの!隣の子は…?」
「よ。ひさしぶり、オバチャン。っつうんだ!オレの友達!」
「まぁまぁ!」
「どうも…」

お友達はもっと相手の意見を尊重すると思いますが。(まだ根に持ってる)

ディーノの顔は明るいけど
絶対私の顔は引きつってるね。うん。

座れよ!」


びんっ

いてっ!何すんだよ!」
ははは気にしないで、ちょっとイラついただけよ(棒読み)
「(怖!)」





ブラックスマイルってこんなカンジ?





デコピンって上手くやると痛いよねー。
おでこをさするディーノに自業自得だ!ッハン!とか思ってたけどちょっと後から
罪悪感が生まれてきた。謝らないけど。(おま)
と、扉が又音を立てて開いた。





あ、子供たちがこっちに…!!!!ってかわ、かわいい!





私の中でディーノ×子供たちのカップリングが成立する。
…すんません(本当にな)


頭ぐりぐりしたい。
ぎゅううううってしたい!

と、一人私と目があう。

じい、と見られた後、
こちらへやってくる。

「姉ちゃん誰ー?」
「(ぐはっ!かわいい!)って言うの、よろしくー」
「うん、よろしくー」

首をかしげて笑うこの子がめっちゃ愛しい。
ああ…小動物っていいな…!!!

「あ、ずるい!おいらもよろしくする!」

「んじゃあおれも!よろしくー!姉ちゃん!」
「よろしくー!」
「…っ!

ちょ、こいつらさらっていいのか…!!!!(駄目です)

と、ここで子供たちがディーノの帰郷を知らせてくると退場。
ちょっぴ寂しい。

そう思いながらいい香りに口がむずむずした。




















う、ま、いぃいいいい!!!
「ははっ、そうかい!」

涙が出るほど美味い。
疲れてたから余計に美味い。

もう幸せ。

いい匂いとがやがやとした明るい雰囲気。
何これ。最高!

ディーノとロマさんは話してるけど。

ああああああもう美味いよコレ…
確かにピザは美味い。
溶ける。

私はオバチャンのほうを向いてこんな台詞を吐いた。

「オバチャン…
嫁に来ませんか
「嬉しいこといってくれるねぇ!でもディーノはどうするんだい?」
「そうだねぇ!」

もちろんどっちも冗談だ。
というか有希がいるしなー!両手に華?
いやいや周りに華!
オバチャンと笑いあっていた時。





ひぃいいい!!!






思わず席を立って
その悲鳴が聞こえたほうを見る。

まさか。

「(あああああやっぱり…)」

そこにいたのは、小説に出てきたあの…
イレゴラーレだった。





…………………畜生楽しいご飯の時間を邪魔しやがって。

しぃん、とした店内の中で
ディーノの疑問的な少し明るい声が
響いた気がした。















……………………………………………お願いだから空気読んで。






























2008.2.27