え、ちょ、ええええええええ…(脱力)

Her changeable life
〜彼女の変わった生活〜










あーっ、コーダがを押し倒してるぅ!!!!!!!!!










そうコートニーさんが叫んではや十分。

「なーんだ、仲直りしたの」
「いや、仲直りって言うか仲良くなったっていうか…うん…もうなんでもいいよ…

うふふふ腐。(気持ち悪)

疲れたよ…!!!!
もうぐったりマーフィー君だよ…


「あ、シドさん」
「良かったな」

笑ったシドさんを思わず抱きしめてしまった私に非は無い。
だってかわいいんだも…!!!
しかも許してくれるあたり…
もう、嫁にしてぇ!(黙れ)




















「そーいやシドさんの髪飾り可愛いですね」

箒の柄に顎を乗せてぽつり、と呟いた。

青い薔薇は本物みたいによくできている。
ドライフラワーかなんか…?

「ああ、これか?」

これ、と言って頭の薔薇を指差したシドさんに
はい、と頷く。

「何でつけてるんです?」
「まぁ、ちょっとした事情でな」
「…へー

今苦笑したよな。

えええええ何か聞いちゃいけないことだったのかしら…!!!
か、形見とか?
馬鹿!馬鹿!この野郎!箪笥に小指ぶつけろ!


「シードさん、なんかあったらいってくださいよ、
いろんな意味で」
「…ああ」

そう言って笑ったシドさんの顔がはかなげで。
どうしたらいいものか、と思ったけれど、
掃除も終わったのでそそくさと退散した。










「あー、まっず」
「何がまずいの?」
「え、あ、ぎゃあああああああコートニーさん!?










ふう、と溜め息をついて目を開いたら美人の顔。
叫びたくもなりますよ。

「え、あのですね」
「うん?」
「あの、シドさんのつけてる薔薇が気になってですね…きいちゃったんです」
「ああ、あの薔薇ね」

コートニーさんなんかしってんのかな…だって妹っしょ?
知ってそうだよね。

…………………気になる。
いやっ、失礼だとは思うけど…そこは気になるじゃないすか…

「教えてほしい?」
「い、いえ」
「…正直に言ってごらーん

にやりーっと笑ってコートニーさんが顔を近づける。
って近い近い近い!
いい匂いするから!(おま)

「わわわわかりました!知りたい!知りたいですーッ!
でもシドさんに嫌われるのは嫌なんです!ごめんなさいね偽善者なもんで!
「べっつに嫌わないと思うよー」

あひゃひゃ、と笑うコートニーさんと思いっきり口を動かす私。
第三者から見れば間抜けな事この上ない。

「んーそうね、どっから話せばいいんかな!」
「なるべく手短に、まだ業務のこってるんで」
「りょうかーい」

そう言って手を上げたコートニーさんをじっと見る。

「えっとね、あの薔薇はヴィッカー家の家宝?なのよ」
「家宝ですか…」
「ん、でねぇ、あれは元々家に縛り付けるためのものなの」
「?」










つまりシドはこの家から出られない










「え、何故にですか」
「あの薔薇つけてる限りはねー無理。次期当主は15歳になったら
あの薔薇をもらえるんだけど。んではじめからあったわけじゃないけど、
何代目かなんかがこの家から逃げようとしたときに
それを防ぐために作ったらしいよ、黒魔術で」
く、黒魔術すか

確かその何代目が女性だったから髪飾りなんだったかな、
とコートニーさんが言う。

ううむ…何だかファンタジーだかなんだか良く分からなくなってきた…

「まぁ、その所為でシドは外の世界に15越えてからは一回も出てないの。
敷地内なら出れるけど。庭とかね」
「へぇ…」

うーむ。
…ん?

ああああああじゃあやっぱりまずいんじゃないすか…」
「んーまあそんなに落ち込まなくても」
やってしまった…
「あはは!まあ頑張って!いろんな意味で!
「へーい…」

あああああああ自己嫌悪…




















パアン!

「…あちゃあ
どうした!?
「あ、コーダさん」





落としちゃった、皿。





てへ☆と笑うと(自分でも痛いと思ってるさ!
チョップされた。畜生。

「はぁ…」
「しょうがないじゃないですか」

ほれ、と言ってコーダさんの目の前に手を出す。










「…………………………………手、透けてるぞ
だから分かってるんですってば





もうお別れみたいっすよ。

「そうか」
「ちょ、もうちょっと悲しんで!ツンデレ?ツンデレなの、これは!?
デレねぇ!

つんでれ?
「(いかん、萌えた)」

コーダさんも可愛いわもう何コレ
シドコダとかコダシドで良いじゃないか…!!!(良くない)

「とりあえず、元気でやっていけよ」
「はーい…最後に二人にも会っときたかったなぁ」

二人とも今このでかい屋敷の何処にいるのか分からないのである。





すこん!





いて!
「(びくっ)」

紙飛んでキター。
しまいにゃキレるぞ。

「んーと…」

もらえる力はシドさんの青薔薇(レプリカ)…という事は
それをつけた人間が一定の場所から出る事が出来なくなる…とかなのかこれは。

「(ぶっちゃけ役に立つのかわかんね)」

ギアスとか持ってるしね。六道輪廻とかね。

「何をさっきから言ってるんだ」
「いや、別に」

あ、

「コーダさん」
「なんだ?」
「最後に、ここにサプライズ…










空間の再構成!










「!?」
「ああ、すいません。
後、多分コレでシドさん、この家から出られますよ?
「は?」





試して、みてください





そう呟いて、にっこりと笑った。(いや、にやり、か?)
その瞬間、世界は消えたのだった。






























2008.3.27