……腕が、料理に、慣れている……!

Her changeable life
〜彼女の変わった生活〜





出会った日にキヨに教えてもらったところ、
どうやら現在ゴールデンウィークの真っ最中らしい。
どうりで暖かいワケだよ、とか思いつつ、キヨの学年を聞いたら、





ごめん、なんか原作の一年前っぽいです。





しかもキヨくん二年生なりたて。
そんなんじゃリョーマにもあえやしませんよ!

若干悔しい思いをしながら、(リョーマは総攻めであろうと総受けであろうとなんであろうと問題ないショタだ!
現在私は、新しく借りたアパートのキッチンにて料理中。
いや、料理っていうかタコさんウインナーいためてるだけだけどな。

「くっ……しかし年齢に萌える私がいるのは事実!
「ごめん、なんて?」
スルーしろ





ほわわ〜ん、としながら私の不埒な発言につっこんできたのは勿論キヨ。
私の汚い欲望を聞く必要はございません!

……ていうか、ゴールデンウィークだったから、朝っぱらからジョギングして、
私の朝食にまで付き合ったのね……!なんか変だと思った。

ちなみにまだゴールデンウィーク中だけど、今日は途中から部活があるそうな。





ということで現在、約束のお弁当作り中です。





なんか自分で言ってて乙女ゲーのイベントみたいだと思ったからあとで小説に組み込んどくね!(自己完結)





キヨがリビングで、テーブルの上をじっと見つめている。
いや正確には、現在冷ましてる最中のお弁当(のおかず)を見てます。





「……それにしても、本当に料理上手いんだね」
「あったりめーよ」
「なんか雰囲気でそんな感じしてたけど」
どういう意味だコラァ

所帯じみてるってことか。そうなのか!
そう問い詰めると、軽やかに笑って問いかけは無視された。





「……そんなに見てると、お腹すくよ」
すいてる
アホか君は





そういいつつ、朝食用の味噌汁もシャケの塩焼きも作っていた私。
なんて良き妻っぷり。……いや、冗談ですよ?
ぱたんぱたんと卵を巻いて、お皿に移動。

ふう、疲れてきた。足が。
立ちっぱなしってがくがくしてくるよね。





「キヨー、時間大丈夫ー?」
「よゆーよゆー」





声に焦りは見えないことから、本当に余裕らしい。
ならいいか、と思いつつ、先ほどの自分のセリフに、あることを思った。





何か私、おk「なんかさー、ちゃんってお母さんみたいだよね!





言うんじゃありません!





















「ごちそうさまでしたー」
「はいおつかれー」
「お粗末さまーじゃないの?」
「いやなんとなく」





その後、3品くらい作り終わってから、
キヨに朝食(でも多分コイツ食べてきてると思う)を出した。

意外とさくさく食うキヨを見ながら、私はお弁当を詰めていた。事前に弁当箱渡されてたんだけど……
でっけえ。やっぱ運動するとなると食べるのか。

とりあえずギュウギュウに詰めて、袋にイン。





「はい、置いとくね」
「あ、ありがとー」





く……可愛い顔で麦茶のみやがって……。さっきから会話がどことなく夫婦or家族みたいなんだけど!
そして絶対にカップルという甘い響きにはならない件について!(若干悔しい)





「ねぇねぇちゃん」
「んー?」





キヨがにぱーっと、邪の無い笑みで私を見た。
なんか、え?





オレ、ちゃん好きかも」「……ごめん、もう一回言って





君なんて言った。





え?ちょ、ま、え?
「言葉になってないし」





あはは、とキヨが軽く笑う。何、この温度差。

……いや、落ち着くんだ。
、何年か生きてきたけど生な告白は初めてだぞ。
嬉しいけど、……絶対嘘だろコレ……!





「いや、一寸待て整理しよう」
「うん?」
「私のことを、……恋愛的なアレで……あー、好きなの?」





私あんまり動揺しないけど(いろんなことに対してストライクが広いからね!)、
今回ばっかりは照れた。うっかり恋に落ちたらどうするんだこのラブ殺人鬼!

キヨは、ん?と首を傾げてから、それでもはっきりと告げた。





いや、よくわかんないや





その一言で、弾けかけた赤い実は一気に血肉と化し……いや分かってたけど!
分かってたけど、分かってたけど、分かってたけど?





「うぉ……うぉぉ……
ちゃん?」





恥 ず か し い 。





こぉらこのオレンジハレンチ頭ー!!!!!!てめぇ私の何年ぶりかの純情返せ!!
「え、えええええ!?





必殺!キヨの弱点はくすぐり!





頭を押さえて、脇をくすぐりまくった。首の辺りをガンガン攻めた。
耳の裏とかさわさわしまくった。





キヨはやっぱりくすぐりに弱いらしく、かなり爆笑しながら身を捩っている。イスから落ちた。
ついでに私は机に肘をぶつけた。





「ひやっ、ちょ、ま、ごめ、やめ、やめて!やめーっ、ごふっ」
「こんにゃろおおおお……!おめーは思わせぶりなヒロインちゃんか!





世間一般の皆様が、キヨをちゃらっちゃらしたキャラにしやすい理由がわかったよ!










でもコレジローちゃんあたりなら多分違和感無いと思います!(どこまでも腐)






























2011.1.24