ヒマだ。

Her changeable life
〜彼女の変わった生活〜

いってらっさーい
いってらっしゃいマスター!
「…行ってきます






わーい新婚☆(黙れ)





ここに来まして約三日。
まぁ、そんな感じで会社に行く翔太さんを玄関先で見送って。
あのね、毎回毎回ちょっと照れてる翔太さんが
めたくた可愛いの!(日本語おかしい)











んで、朝ご飯の片づけして、掃除して、洗濯物干して……










私、主婦じみてるなぁ。(遠い目)
あ、ちなみにカイトは役に立たないから置物同ぜn(おま)










「はいよっし今日の業務終了ー!」
「わーい!」










ぱちぱちと小さな拍手をするカイトは可愛い。国宝級。
と、まぁ、万歳してた両手を下げて、カイトのほうを振り向く。

「今日の昼飯何が良い?」
「そうですね……」
「買い物行こうか。作るのめんどいし!」
はい!」





カイトはやっぱし目立つ。(だってこの世界にカイトあるわけだし
だから、私が「空間の再構成」で勝手に設定をいじくらせてもらった。





外に出ると、自動的に、黒髪黒目の男性になるというね!(服もオマケで!)

これはもう誇らしい気分とかなっていいのかなみたいな感じだけども。
ただ視線がちくちく痛い。それほど多くないのは、
多分兄弟かなんかだと思ってんだろ。
後はまぁ……「お前学校は?」みたいなとか。

「戸締り戸締り」

またまた例の力を使って作ったスペアキーで部屋のドアを閉める。
カイトは黒と青のシンプルな服を着ているんだけども、
それでも華やかなのは何故だ。そうですかー美形の特権ですかー。

「よっしゃじゃあれっつらごー」

青空の下、気の抜ける声が響いた。




















「はいカイトアイスコーナーの前で立ち止まらないー
わっ

むんずと首根っこを捕まえてすたすたと惣菜系へ。
全く、夢小説なんかじゃむちゃくちゃ甘えてくるカイトに
最終的に「しょうがないなぁ」みたいなのあるけど





コレ、現実とかいてリアルだから。(最悪)





お金節約しなきゃあね(主婦)

「から揚げ食べたいなぁ」
唐揚げ!」

カイトも現実世界にきたせいか好きな食べ物のレパートリーが増えている。
萌えやすい事だ。
……じゃなかった、喜ばしい事だ。

犬のごとくぶんぶんと尻尾を振り回しているように見えるカイトはなんとも言えん。





がーっと開いたスーパーのドアを抜けて、
噂好きのおばちゃんたちの目線を背中や後頭部辺りに受けながら
歩いていく。





今日、青空過ぎてむわむわするわー……あっつー(おま)

「あの」
「……ん?何カイト」
さんは、ボーカロイドを使ったことがあるんですか?





ぴしん。





音で言うならそんな感じ。

ちょっとおおおお!
おま、折角人が忘れかけていたって言うのに!(※忘れちゃいけません)

「え、あの、えーと……はい、まぁ、カイトを……というか突然、何故」
「俺たちのことをよく知ってたので」

ああ、昨日翔太さんと話してたとき。

そりゃ、だってお前、好きなこと聞かれたら止まらなくなるもん。
オタだもん。(開き直り)

「今から言う事聞いても怒らない……?」
はい」


くっそー天使のごとく真っ白な笑顔が目に染みるぜ。
私灰色だからね。中途半端だからね。

「実は…買ったときはカバーとかさせてたんだけど…音楽の才能無いので、
今殆ど他のソフトに埋もれてる状態でして……
ええっ
「ほら怒ったー!」





もうこうなりゃヤケなんだっぜ!(意味不明)





会話がカップルぽいとかきにしないの。……気にしないの!

「だってムズい……操作は簡単だったけど。歌も、歌詞とか、
絵作る方が上手く出来るんじゃない、かなぁ」
歌詞!?
おわっとーい!

デジャヴ。

まーたまたまたカイトが二の腕を掴んできやがったい。
まいったね(何)

「だったら!マスターの曲に歌詞つけましょう!」
「……まぁ、翔太さんの曲はすきだけども、」
「今日、早速頼みましょう!」





聞け、このバカイト!(黒)





さくさく話が進んでカイトは嬉しそうにぽわぽわ〜んと花を回りに散らしている。
少女漫画のヒロインか。

……オレ、もうあきらめようかないろんなことを(哀愁)

「……分かった。腹くくるって」





歌詞作って、絵描いて。
某動画サイトにupしてやろーじゃないの。
私はつべの方が好きだけどね。(雰囲気ぶち壊し)





DL数も高くしてやらぁ。

「やったー!」
「カイト白々しい!」





今まで黙っていた言葉が喉の奥からすうっと出てきた、
正午近く。





















「と、ゆーわけでお願いしまッす!
「……えぇえ!?

相変わらず可愛いリアクションだね翔太さん(黙れよ)
カイトとは別の癒しだ。


「べ、別に良いけど……前から溜めてるやつあったし……」
「ああ、そういえば」

カイトがぽん、と手を打った。
忘れてたんかい。

「本当すいませ……私も出来る限りなら手伝いますんで!」
「あ、うん……」

とりあえず曲のイメージとか、そういうもの聞きだそう。
そんで、歌詞と絵。
いい思い出になりそうだよなぁ。こういうの。





「んじゃ、いろいろと決まったわけだし、ご飯食べましょうか」





手をぱん、とあわせて口を開いた。





「「「いただきます!」」」





午後、九時半、今日の夕食は味噌汁、唐揚げ、サラダにちっちゃいおひたし。






























2008.5.29