なーんて思ってたら。

Her changeable life
〜彼女の変わった生活〜





団子二つ!頼むよ
はーい…










目の前にいるのは誰だ。










ああ、KG?
あの空気の?(お前)















笑えねぇえええええええええぇえ!!!!!!!!





何でいるの!?
家出!?
ちょっと、昨日アンニュイに浸ってたトコなんだけど!?
アンニュイって言うと水銀燈思い出さない?(出しません)





ていうかヒロイン権は放棄してたんだけど!?なんで!?

心の葛藤が表情に出ていたのか、
慶次が私の顔を覗き込んできた。

「どうした、浮かない顔してるねぇ!」
いえ、そんなまさか〜!

…言い逃げしてしゅたたたっと物陰にひっこんだ。





ここはどうするべきなのだろうか。
ばくばくする心臓を抑え、目を忙しなく動かす。





と、とりあえず団子!




















な、中々帰らないぞあの客…。
今日に限ってお客が少ないし!(多ければ自然に追い出せるのに!)
のほほんと茶を啜っている慶次が恨めしい。

くそー、と思いつつ、物陰から慶次をじっとみる。このKYが!(最悪)
帰れー、帰れーと念じていたら、慶次の端にいたらしき(さっきは見えなかった)
夢吉がこっちを見た。





瞬間。





わぷっ!





顔に張り付いてきた。





ええええええ。
ちょ、苦しいていうか獣くさっ!犬みたいな匂いする!





そこで気付いたらしい慶次が、こっちへ向かってくるのが隙間から分かった。





わわっ!こら、夢吉、何やってんだ!
キーッ!

べり、と夢吉が顔から剥がされる。
多分私の悪意に反応したんだねそうに違いない(断定)

ぷらーん、と首根っこをつかまれたままの夢吉。
慶次は申し訳無さそうに、その体を縮こめた。

「悪いな…大丈夫だったか?」
「…ええ、まぁ





顔の輪郭をなぞられた。
ぞわり、と鳥肌が立った。





ぐわああああ自分の夢主っぽさに鳥肌が立つ。キモチワルイ!





手を離して頂戴!
そう思いつつもお客なのでそんなことはいえない。





慶次は笑いながら、私の頬をなぞる。

名前、何?
「…はい?
「だから、名前。あるだろ?」






こんな原始的なナンp…いえ。





、です」
ちゃんだね





慶次は私の名前を口の中で転がす。
ぶっちゃけ関係を断ち切りたいのに、次のステップ踏んでどうするの私。





ちゃんは今、恋してるかい?











この色ボケ魔!










とも口に出せず、「いいえ」と口に出してみる。

「そうかい。恋はいいもんだよ、恋はね…





それから延々と話が続きましたとさ。




















もうヤダアアアアア!
あらあら

今日会った出来事を奥さんに話す。
まぁ、慶次の事は「第一印象で気が合わなさそうな人」と言っておいた。

えんっえんと話するんですよ!?この色ボケッ!
桜色に染まって桜餅になれ!

「…ふふ」
しかも明日も来るって!





また明日!





うわああああん!
「良かったじゃない」
「よかありませんよ、もう嫌です…」





奥さんの軽快な笑い声が響いた。




























2009.2.14