目を開けたらそこにはボインのねーちゃんがいました。

Her changeable life
〜彼女の変わった生活〜





えっ…





……何ぞこれ。
な、なんかねーちゃん血まみれじゃない?ヤバくない?





空間の再構成ィィィィィィィ!!!!!!!




















うう…

ねーちゃんの目が覚めない。
いや、生きてるんだよね。只、寝てるんだよ。

ていうか、何でこんなに面積の少ない服を着ているんだろうか…
むっちゃ危ないじゃろこれ……。
バイオ4のエイダもそうだけどさ…。


そんな私は普通の黄色い着物を着ている。派手じゃないヤツ。
あの…町人とかが着るヤツ。

落ち着いてから周りを見渡したら、竹林だった。
けれども、ねーちゃん…いや、かすがの周囲だけ竹がばっさりイッている。





…はい、BASARAの世界に来ちゃったとさ。





はあ、と溜息をつきながらもう一度周りを見渡す。
鮮血、きらりと光る細い武器。

気分が悪くなって吐きそうだったので、自分も含めて全て再構成した。
溜めた息をもう一度吐いていると、下から声が聞こえる。





ぅ…?
「あ」





金色に隠れていた瞳が、だるそうに開いた。
どこかをぼんやりと見つめながら、私のほうに目線を移す。






と。





!な、何者だ!
ええええ!?何それ!

殺気こそ無いものの、テンパった様子で距離をおいてしまったかすが。





ちょ、一緒に戦った仲じゃないか!(※ゲームプレイ)






私はあわてながら先ほど考えていた言い訳(チキン)を叫んだ。
ええいもう!もう!(壊)

貴方がそこに倒れていたから!介抱したまでですけど!?
な、

構えていた手を下ろし、呆然とするかすが。
私もほっとして。





なぜかとっていたウルトラ○ンのポーズをやめた。(何やってんだ私)





「あれは…てっきり致命傷かと…まさか…」
「…えっと」

そうか、もうマジでヤバい怪我だったわけね。





治しちゃったよ私。





だってギリギリ体温のこってたしさあああああ!
息もちょびっとあったしさあああああ!

何だそれ!忍ガッツか!すげーな!





いろいろごちゃごちゃ考えていたら、かすがの瞳からぼろりと、





えっ。





わああああ!?何で泣いちゃうの!?ええええ!?
「…っ、泣いてなどいない!





そういいながら、名残の雫が頬を伝っていった。
ツンデレのツンが拝めて嬉しいといえば嬉しいんだけど、
もう何コレ。

いや、待って。落ち着こう自分。
まずは、だ。





「もう、傷、痛みません、よね?」
…ああ」





頬をごしごしと擦っていたかすがに、そっと声をかけると、
小さく頷き返事をしてくれた。

良かったー。
これで腹の傷が開いて「なんじゃこりゃあ!」とか言われたら
私最悪だよ。日和だよ。





じゃあもういいよね。私村人Aみたいなもんだし。





「じゃあ、私はこれで」
ま、待て!





ガシッ!
ぐぃっ!






腕を引っ張られた、けど、けど!

いっ!○×▼〜っ!

これ脱臼した!ぜったいだっきゅうした!
かすがかすが!引っ張ってくれるのはありがたいけど痛いって!

歯を食いしばり壮絶にキモチワルイ顔になっているであろう私に、
かすがはぱっと手を離した。

「あ…すまない」
「ら、らいじょぶれす…」

あやうく地面でのた打ち回るところだった。

「で、まだ何か」
「いや…まだ礼を言っていなかった。命の恩人だというのに…





ありがとう












うっひょひょおおおおお!!!!!
今ならうっひょひょい拳出せるぞコレ!出さないけどな!


それくらい私は嬉しくなりテンションMAXになり
まるで原稿が終わったときのようなテンションだったが
それを表に出す事は無かった。ようするに何も変わってないよ、外見は。

「いえいえー。私が嫌だったんで」

そういえば高杉も治してあげたよなー。
懐かしくってうんうんと頷いていると、かすがが私の手を取った。

え、何この百合的ポーズ。

「本当に感謝している。もう、あの方に仕えられないと…
絶望していた私を救ってくれた。

お前、名はなんて言うんだ?」

…今のはアレかな。
謙信様のろけかな今の。





…まぁいっか。





って言います

ふはは。ドリームヒロインみたいな名字名乗っちゃう過ちは犯さないんだぜ!
かすがは少し笑って、私の名前をしっかりと噛み締めてくれた。

、だな。この恩は覚えておく」





そう言うと、かすがは私の手を離し、竹林の奥へと消えた。






























2009.1.29