ヘッドホンを耳にかけて、
今日の夕飯何かな、と考えて歩いていたところ、
前方に見覚えのある頭を発見した。
なのでヘッドホンを外して鞄に入れて、そいつ目掛けて全力疾走した。
「つっなよしー!」
ドン!
「ふげーっ!」
「あ、勢い余ってふっ飛ばしちゃった☆(棒読み)」
「っ!ふっ飛ばしちゃった☆じゃないから!」
「わぁ綱吉声真似そっくり!」
「え、そう?…ってちがーう!」
「ナイスツッコミ!」
ほら、私のペースに飲まれてるよ綱吉(誰の所為だよ!by綱吉)
「私の所為にきまってんじゃん」
「うわっ開き直った!それにさり気に人の心読むのやめてくれない!?リ」
「リボーンかよ!」
「人のセリフとるなー!」
「あはは綱吉白目白目ー」
ぎゃははははと腹を抱えて笑う私。
うん、こんなときも私って可愛いなぁ。
「いやいやいや」
「…綱吉もさり気心よんでんじゃん」
「俺いつの間に読心術習得しちゃったのー!?」
「よくそんな長いセリフ噛まずにいえるね。苦労人なんだね。ツッコミばっかしなきゃいけないから」
「うん…そうなんだ…ってもその一人だろ!何常識人みたいな顔してんだよ!」
「あーあバレちゃった」
「バレるに決まってるだろ!」
ハァ、と溜め息を吐く綱吉。
そんな動作も可愛いねぇ「私の」綱吉、私の次に。
「可愛くないから!てかどんだけ自意識過剰なの!?そして私のを強調しすぎだから!」
「あっははー真っ赤っ赤、可愛いー私の綱吉可愛いー
それに人間、ちょっと過剰なほうが良いよ」
「危ない人だからそれ!」
もう、なんでもかんでも突っ込んでたら体壊すよ!(※壊れません)
「あ、そうそう綱吉、綱吉のうちにご飯食べに行ってもいい?」
「は?
い、良いけど(母さんも期待してるし)」
「…今の、は?ってさり気に傷付いた…」
「ごっごめんって!」
むっちゃめんどくさそうな顔してたもん。
うわー悲しい。
「ほ、ほら!」
「?」
綱吉が手を差し出してくるので、綱吉の顔と手を見比べる。
「手!繋ぐぞほらっ!」
「!」
綱吉、可愛い。
顔とか真っ赤にしちゃって。
少しはにかみながら、綱吉の手をぎゅっと握った。
×××××
「奈々さんこんにちはー」
奈々さんがこちらへやってくる。
やっぱり可愛いな。綱吉の可愛さは奈々さんの遺伝だと思う。
有難う奈々さん。
「あらちゃん久しぶり!今日ご飯食べていく?」
「んーでも悪いし」
「(食べる気満々だったくせに何が悪いだよ、猫被りやがって)」
ぎゅむ
綱吉が何か悪い事を考えたような気がしたので
ちょっと腕を軽く抓った(奈々さんにバレない程度に)。
「っ(いってー!抓りやがった!)」
「まぁまぁ、いいのよ別に」
「あ、じゃあお言葉に甘えさせていただきます」
「どんどん甘えてねー」
さて、奈々さんが去ったところで抓っていた手を離し、綱吉に向き直る。
「さて!綱吉の部屋に行ってエロ本探しでもしますか!」
「そんなの無いから!」
とりあえず、綱吉の部屋へ。
×××××
「相変わらずぐちゃぐちゃ!」
「お前失礼だよ!」
スパァンと頭をはたかれる。
いったいなー脳細胞が死んじゃったらどうするのさ。
「さー片付け片付け!」
「は!?」
「とは名ばかりのエロ本探し!」
「そっちかよ!」
いいじゃん、部屋も片付いてエロ本も見つかる。
一石二鳥だよ。
「一石二鳥なのはだけだから!」
「いいじゃーん別にエロ本無いんでしょ?」
「うっ…」
なぜそこで詰まる綱吉よ。
あるのか?エロ本があるのか?
「やっぱやめた。ゲームしようゲーム」
「は?どうしたんだよ行き成り」
「なんでも無い!」
「…何怒ってんだよ…変な」
怒ってないもんね!プンスカプー!(※怒ってます)
×××××
「むっちゃうめぇ」
「、さっきの怒気はどうした?」
「そんな物知りません。私にとって3秒前はもう過去です」
「早ッ」
「これが本当の3秒ルール」
「上手くないからね!?」
今、奈々さんの作ったオムライスを食べている。
ちくしょーこんなの毎日綱吉は食べてんのか。贅沢者め!
「綱吉、はいあーん」
「ハァ!?」
「…………じゃあもういいよ(ズーン)」
「ご、ごめんってば!食べる!食べるから!」
「本当!?(キラキラ)」
「お前さっきの演技だろ!(怒)」
ふっふーもう過去だもんね、過去の事は気にしないもんねー。
「ほれ」
「ぐっ」
綱吉の開いた口にスプーンを入れる。
そして口からスプーンを抜く。
綱吉はむぐむぐと取り合えず顔は混乱していたが
口を動かしていた。
「美味しい?」
「…美味しい」
「そりゃ奈々さんの料理だもんな」
綱吉は顔を真っ赤にしていた。
ああ可愛い私のピュアボーイ!
×××××
「泊まりたい!」
「駄目だって!」
さっきからこのやり取りばかりだ。
事の発端は五分前。
×××××
「美味しかったですご馳走様!」
手を合わせてそう言うと、奈々さんは笑ってくれる。
「そーいえば母さん、ランボ達は?」
「ハルちゃんの家に泊まるんですって」
…という事は!?
これは綱吉とドキドキ☆ハラハラ、ぽろりもあるよ!
お泊り会が出来るのでは!
「長いよ!」
「とりあえず泊まらせて!」
「駄目だから!」
それで言い合いが始まったのだった。
ちゃんちゃん。
×××××
「ちゃんちゃん。じゃないから!本当に駄目!」
「大丈夫だーって!
エロ本探しとかしないから!」
「お前ソレばっかだな!つーかする気満々だろ!?」
「正解!」
「よっしゃー!」
ってちがーう!と、またまた完全に私のペースに飲み込まれている綱吉をじっと見て
いじけたように言う。
「…だって綱吉好きなんだもん」
「(うっ…可愛い)俺だって、そ、そりゃ、、のこと好きだけどさー」
「(うわー顔真っ赤)じゃあいいじゃん」
「そ、の」
どうしたの?と聞くと
「ど、どうなるかわかんないし」
と、つかえながら小さく呟いた。
ふ、不意打ちは卑怯だっ…!!!
「な、何それ!」
「あーもう!知らないよ!」
「じゃあ私だって知らないもんね!」
あああああ顔が熱い。ヤバイ照れるっつーかあああああ恥ずかしい!
「と、泊まる!なんと言っても泊まる!」
「…」
奈々さん、泊まります!と下の階に居る奈々さんに報告。
よし、私はとりあえず落ち着いて自分のペースを取り戻せ。ひっひっふー。
「(ふー)大丈夫!綱吉が押し倒しても押し返すから!(キラキラ)」
「何の話ー!?」
とりあえずそれで良いじゃない!
「良くねー!」
「いいの!さぁ一緒にお風呂に入ろう!」
「はぁ!?」
「あらあら仲がいいわねー」
「母さん!見てないで止めてよ!」
とりあえず、つ な よ し が す き な ん だ よ ! ! !
Half Happy
Hot Heart
(幸せは半分こ、熱い心は止まらない!)
おまけ
「おおおお俺だって好きだからな!」
「…っツナー!(かわいいいいい!)」